鳥取県米子市の南東に聳える「大山 だいせん」。同じ山名の山が他県にもある。鳥取県のこの山は、他と区別するため、伯耆大山(ほうきだいせん)と呼ぶ。見る方向によっては、富士山の山容に似ており、伯耆富士とも呼ばれている。大山本峰があまりにも有名で、その奥に、尾根通しで連なる七つの山があることは知るものぞ知るである。それだけに、七座縦走を試みる登山者は少なく、登山道は明瞭だが、手入れがされておらず、脇からはみ出す小枝・笹で覆われ、全ルート、ほぼ藪漕ぎの様相だ。
一部、背丈ほどある笹に覆われているところがあり、雨後・夜露などで濡れていると、雨が降っていなくても全身ずぶ濡れになることは避けられない。
大山の火山活動で形成されたこの七つの山群は外輪山で、ピークの山はすべて岩稜帯である。その中でも、甲ヶ山(かぶとがせん)の岩場登りとゴジラの背は、それを物語っている。そのような条件の中、コースタイム所要時間12時間を予測して、長丁場の縦走に挑戦しました。
宿を出発して、登山口の大山ホワイトリゾートスキー場の、中の原ゲレンデを目指して、道路歩き。暗黒の中、ヘットランプの灯りを頼りに、ゲレンデ取付き場所を探す。なんとかそれらしき所を確認、下草が刈られ、ゲレンデ準備のできた斜面を登り始める。目標は、ゲレンデの行きつくところ、リフトの最高点だ。
ここから、登山道に入っていく。このルートを経験したことのない人は、その入り口を見つけることは困難である。標識もなく、山の斜面は笹に覆われ、ふみ跡が見つけにくい。その登山道入り口は、リフト終点場所から、山に向かって右端の方角に、よく見れば笹に隠れて、登山道入り口のふみ跡がある。
奥大山七座縦走記録、今回はここまでとさせていただきます。